読み書きが苦手な子への合理的配慮とは?支援級の体験と川口市の相談先

文字を読むのに時間がかかる、漢字を書くのが難しい、ノートを写すだけで疲れてしまう。そんな子どもには、読み上げやタブレットの活用、書く量の調整など、学び方を変える「合理的配慮」を学校に相談できます。ただし、特別支援学級に在籍すれば、すべての配慮が自動的に受けられるわけではありません。

『ひとやすみっけ』のかおかーさんです。わが家にも読み書きが苦手な子どもがいます。学びやすい環境を求めて特別支援学級への転校を選びましたが、実際には戸惑うこともありました。そこで今回は、国の制度に加えて、川口市や埼玉県ではどんな支援や相談ができるのかを調べてみました。

目次

わが家の経験|支援級に転校したけれど…

わが家の子どもは、以前から読み書きに大きな苦手さがあります。特に、文字を書くことへの負担が強く、学習の進め方をどうしたらいいのか悩んできました。そんな中で選んだのが、特別支援学級への転校です。

ところが、登校できたのはまだ数日。その中で、以前と同じように漢字ドリルに取り組む場面がありました。「書くこと自体が難しいのに、学び方はこれまでとどう変わるんだろう?」。正直、そんな戸惑いがありました。

もちろん、登校した日数が少ないため、学校の支援全体を判断できる段階ではありません。先生にもお考えがあるのかもしれません。ただ、教室が変わるだけではなく、本人に合った学習方法について具体的に話し合うことが必要なのではないか。そう感じたことが、この記事を書くきっかけになりました。

合理的配慮とは?特別扱いではなく学ぶための工夫

合理的配慮とは、障害のある子どもが学校生活や学習に参加する際、困難を減らすために必要な変更や調整を行うことです。国公立学校では合理的配慮の提供は法的義務とされていますが、具体的な内容は本人の状況や学校の体制などを踏まえて話し合います。

例えば、授業の内容は理解できているのに、書く作業が追いつかない場合。ノートの代わりにプリントを使ったり、端末で入力したりする方法が考えられます。みんなと同じ方法で取り組むことだけが、学習ではないんですね。

一方で、合理的配慮は希望した内容がすべてそのまま実施される仕組みでもありません。子どもの困難さ、学習の目的、学校で対応できる方法などを整理しながら、本人に必要な支援を具体的に考えていくものです。

漢字ドリルが苦手な子にはどんな方法がある?

書くことが苦手な子にとって、漢字を何度も書く練習は大きな負担になる場合があります。ただし、漢字ドリルそのものが悪いわけではありません。大切なのは、その子がどこでつまずいているのか、何を身につけるための課題なのかを考えることです。

国立特別支援教育総合研究所の発達障害教育推進センターでは、書字が苦手な子への支援例として、マス目の大きな用紙やワークシートの使用、文字の形を覚える工夫、評価方法の調整などを紹介しています。

例えば、漢字の形を覚えることが目的なら、書く回数を増やす以外にも方法を考えられます。「10回書くこと」と「漢字を覚えること」は、必ずしも同じではありません。どの練習なら本人が取り組めるのか、学校と相談してみたいところです。

困っていること考えられる配慮の例
漢字を繰り返し書くのが難しい練習量や課題の方法を調整する
文字の形を覚えにくい大きなマスや視覚的な手がかりを使う
問題文を読むのが難しい音声読み上げや振り仮名を活用する
答えは分かるのに書けない口頭での回答や端末入力を検討する
板書が負担になるプリントやデジタル教材を利用する

これらは公的機関が示す支援の考え方を参考にした例です。すべての子どもに同じ方法が合うわけではなく、実施方法は学校との相談によって決まります。

特別支援学級に入れば学習内容も自動的に変わる?

特別支援学級は、子どもの教育的なニーズに応じて指導を行う学級です。少人数で学べることや、個別の状況に応じた指導を受けられることなどが特徴です。しかし、在籍する学級が変わっただけで、すべての課題が自動的に調整されるとは限りません。

例えば、読み書きが苦手な子でも、漢字を学ぶこと自体が不要になるわけではありません。ただ、どのように学ぶのか、どの程度の量にするのか、理解をどんな方法で確認するのかは、本人の状況に合わせて考えられます。

わが家の場合も、まだ登校できた日数が少ないため、具体的な支援をこれから相談していく段階です。「支援級だから安心」と考えるだけでなく、何をどのように支援してもらえるのかを知ることが大切だと感じています。

埼玉県には「教育支援プランA・B」がある

埼玉県教育委員会では、子ども一人ひとりの教育的ニーズに合わせた支援を考える仕組みとして、「教育支援プランA・B」を紹介しています。これは、長期的な支援を考える個別の教育支援計画と、具体的な指導内容を考える個別の指導計画の考え方を組み合わせたものです。

個別の指導計画には、本人や保護者の願い、子どもの状態、指導目標、支援方法などを盛り込みます。例えば、読み書きに困難がある場合なら、どんな場面で負担が大きいのか、どの方法を試すのかを整理する際の参考になります。

ただし、県がプランを紹介していることと、川口市のすべての学校で同じ書式を使っていることは別です。在籍校でどのような計画を作成・活用しているのか、保護者が内容を確認できるのかを聞いてみるとよさそうです。

川口市では読み書きの困難をどこに相談できる?

川口市では、学校生活や発達、学習の遅れなどについて教育相談を受け付けています。市の公式案内では、小中学校に在籍する子どもの相談先として、まず担任や特別支援教育コーディネーターを紹介しています。

さらに、学校を通して申し込める「学校巡回教育相談」もあります。教育研究所の指導主事やアドバイザーが学校を訪問し、助言や相談などを行う仕組みです。読み書きへの支援方法を学校だけで考えるのが難しい場合にも、相談先の一つになります。

教育研究所では保護者からの電話相談も受け付けています。どこに相談すればよいか迷った場合は、教育相談室へ問い合わせることができます。

  • 学校での相談:担任・特別支援教育コーディネーター
  • 学校巡回教育相談:在籍校を通じて申し込み
  • 川口市立教育研究所上青木分室:048-267-8208
  • 教育相談室:048-267-1123
  • 電話相談受付:平日9:00~16:30(12:00~13:00を除く)

なお、川口市立教育研究所の相談拠点は、2026年4月に上青木分室へ移転しています。場所はSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ6階です。詳しくは川口市公式の教育相談ページで確認できます。

タブレットや音声教材は川口市でも使える?

読み書きの負担を減らす方法として、タブレットやパソコン、音声教材の活用も考えられます。文部科学省では、紙の教科書を読むことが難しい児童生徒向けに、パソコンやタブレットで利用できる音声教材を案内しています。

2026年度は、文部科学省の事業で4つの団体が音声教材を制作し、必要な児童生徒へ原則無償で提供しています。ただし、川口市内のすべての学校で、希望する教材がすぐに利用できると確認できたわけではありません。

学校へ相談する際は、読み上げ機能を使えるか、端末入力で回答できるか、音声教材の申請ができるかなど、具体的に確認してみましょう。教材については文部科学省の音声教材ページでも紹介されています。

学校にお願いするときは、何を伝えればいい?

合理的配慮について相談するときは、最初から特定の方法を決める必要はありません。まずは、本人がどの作業で困っているのかを伝えることが大切です。「漢字が苦手」という言葉だけでは、読むことが難しいのか、形を覚えるのが難しいのか、書く動作が負担なのかまでは分かりません。

例えば、「漢字を書く課題が大きな負担になっています。本人の状態に合った練習量や、書く以外の方法について相談したいです」と伝えることが考えられます。本人が得意なことや、取り組みやすい方法も共有できるといいですね。

そして、どんな方法を試すかだけでなく、いつ振り返るかも相談しておきたいところです。一度決めた方法が合わない場合でも、本人の様子に合わせて見直していくことができます。

登校が難しい時期は学習より先に考えたいことも

読み書きへの配慮だけでなく、学校へ行くこと自体に不安がある子どももいます。教室に入る、先生と話す、席に座る。それだけでも大きな負担になる時期があるかもしれません。

わが家も、特別支援学級へ転校したからといって、すぐに毎日通えるようになったわけではありません。学習方法の工夫は必要ですが、今は学校という場所でどうしたら安心して過ごせるのかも、大切な課題だと感じています。

「漢字をどこまで進めるか」だけでなく、「今、何なら取り組めそうか」。学校と保護者が本人の気持ちを共有しながら、小さな目標を考えられたらいいなと思います。

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かおかーさん

教室が変わるだけじゃなく、学び方もその子に合わせて考えていけたらうれしいな🌱

その子に合う学び方を

読み書きに困難がある子どもには、学習量の調整や音声教材、タブレットの活用、評価方法の変更など、さまざまな配慮が考えられます。大切なのは、制度の名前だけで判断するのではなく、本人がどんな方法なら学びやすいのかを具体的に考えることです。

川口市では、在籍校の担任や特別支援教育コーディネーターに加え、教育研究所による相談や学校巡回教育相談が用意されています。また、埼玉県では個別の支援を考える教育支援プランA・Bの仕組みも紹介されています。

わが家も、まだ手探りの途中です。すぐに答えが出るとは限りませんが、子どもに合った学び方を学校と一緒に考えていきたいと思っています。この記事は2026年10月14日時点の公式情報をもとにまとめました。子どもが「これならできそう」と感じられる方法を、一つずつ見つけていけたらいいですね。

この記事の内容は、公開時点で確認した情報をもとにしています。内容は変更される場合があるため、必要に応じて公式情報や各サービスの案内もあわせてご確認ください。

かおかーさん

この記事を書いている人

こんにちは、「ひとやすみっけ」を運営するかおかーさんです。子育てをしながら、家族で楽しめるお出かけ先や、毎日の暮らしに役立つ情報を集めています。埼玉南部の身近な話題から、子どもたちが好きなもの、大人もちょっと気になるものまで。「これ、よさそう!」と思える発見を、わかりやすくお届けします。

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